グローバルサービスとエッジロケーションについて
前回、CloudFrontというサービスについての記事で、「グローバルサービス」であるということを書きました。オンプレの方には馴染み無い言葉だと思うので、これについて書きたいと思います。
ロードバランサー、EC2インスタンス、インターネットゲートウェイのあたりまではオンプレの物理的なものと対照させて、同じ部分と違う部分を分けて考えることでイメージが湧くと思うのですが、、グローバルサービスにあたるものってピンと来ないと思います。
AWSの「グローバルサービス」には、CDNであるCloudFront、WAF(Web Application Firewall)、DNSサービスのRoute53が含まれます。それらは「エッジロケーション」で提供されます。
エッジロケーションとは?
構成図を見ると、ロードバランサー、EC2インスタンスとそんなに遠くない階層にいるように見えましたが、全然違いました。「VPCの緑枠の中と外」で分けて考えた方が良いと思います。
このリンク先にある世界地図の通り、世界中に「エッジロケーション」と定義されている場所があります。
CloudFrontを使うときは、ELBやS3などの配信元の指定をした、「ディストリビューション(distribution)」として作成します。これまでのELBやEC2とこの辺が違います。エッジロケーションにCloudFrontが設置されている訳でもないです。どういう役割のCDNとして使用するかをコンソールで定義しているイメージです。
東京リージョンに作成したシステムは、実際には関東圏のどこかのDCに存在している訳で、そこから物理的に離れた場所からアクセスしようとすると、当たり前ですが遅延が発生します。
CloudFrontディストリビューションを作成すると、一番低遅延のエッジロケーションにキャッシュが存在すれば、そこから配信されるようになります。サービス利用者からの体感速度が早くなり、ELBやEC2への負荷も減ります。
ユーザー企業で業務をしていた方は分かりにくいかも。
ISP・通信事業者(キャリア)・SIerそれぞれのデータセンターにて業務経験がありますが、同じデータセンターでも範囲や役割が違いますよね。ISP寄りの業務をされていた方のイメージがつきやすいかと思います(僕もそんなに長く無いですけど)
Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築 改訂版
- 作者: 玉川憲,片山暁雄,今井雄太,大澤文孝
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る