リージョンとアベイラビリティーゾーン
今回は、リージョンとアベイラビリティーゾーンについて書きたいと思います。
AWS独特の用語なので、最初に戸惑うところではあります。
リージョンとは
AWSコンソール画面の右上に、国(地域)の名前を表示している部分があると思います。
これが「リージョン」です。今回は「東京リージョン」にシステムを構築しているということです。自由に選択できますが、そのシステムが多く使われるであろう地域を通常選択します。リージョンが物理的に遠くにあると、遅延がありますよね。
自由に選択できると書きましたが、AWSのサービスは、リージョンによって提供されているものとされていないものがあるので、そこは注意点です。
アベイラビリティーゾーンとは
アベイラビリティーゾーン(AZ)は、各リージョンの中にある、実際のデータセンター(DC)の集合体です。
これは、実際のデータセンターの名前では無いです。オンプレミスと違って、AWSでのインフラ構築では、個々のデータセンターを意識する必要が無いです。
前回作成したサブネットの一覧画面で、アベイラビリティーゾーンという項目があります。現在、東京リージョンには、"ap-northeast-1a""ap-northeast-1c""ap-northeast-1d"の3つアベイラビリティーゾーンが存在します。
今回は、Public/Private両方のサブネットを"ap-northeast-1a"に作成していることになります。
結局どういう関係?
文章で書いても分かりにくいと思うので、図にすると以下のようになります。
・リージョンは、複数のアベイラビリティーゾーンで構成されます
・各リージョンには2つ以上のアベイラビリティーゾーンがあります
・各アベイラビリティーゾーンは独立した電源や回線を備えており、障害が発生しても他のアベイラビリティーゾーンに影響しません
・各アベイラビリティーゾーンは物理的に離れた箇所に存在します(災害対策)
・各アベイラビリティーゾーン間は非常に高速な回線で接続されています
・各データセンターの所在はセキュリティ上、明らかにされていません
何がメリット?
オンプレミスではデータセンターを「サイト」と言ったりしますが、複数サイトを使ったDR(ディザスタリカバリ)構成のシステムを構築するのは一苦労でした。本サイトとバックアップサイトを用意、同期する仕組みも必要ですし、切り替えの手順も整備しておかなくてはなりません。
こちらの公式サイトに説明がありますが、AWSではロードバランサーのターゲットとして別々のAZに配置されたEC2インスタンスを指定することで、DRを考慮した構成が容易に作成できます。